“学ぶことがこんなに楽しい事だったとは”と気づくのもシニアならでは(その2)(研究委員 藤本肇)

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79歳のMさんは毎日が新しい発見と、感動の日々

私が取材させてもらったMさんは現在79歳とのこと、確かにそれなりに髪は白く、顔にしわも見られるが、若々しく肌の艶も良い、何しろ目が輝き声もはきはきと元気な声でテンポ良くお話しされる。お世辞抜きに10歳は若く見える。今回はMさんのお話しの続きをお届する。

ナンプレ、漢クロ、計算、将棋に挑戦

新聞に掲載されている「漢字クロス・パズル」をそのままノートに大きく写して解いて張り付けたノート一冊。「息子が採点してくれるの」とうれしそう。見ればなるほどピンクのカラーペンで花丸が、その横には「一つ二つできないので、何時間も続けて、やっとできた。どうしてドンドンできないのか。努力せよ、解き方をしっかり理解しなければ」とメモしてある。100円ショップで買ってきた「ナンプレ」。

孫がプレゼントしてくれた日帰りバス旅行

もう畑仕事もなく、家でテレビや新聞を見て過ごす日が多かったのが、実際に自分の目で観てみたいと思うようになった。孫がプレゼントしてくれた日帰りバスツアーで東京スカイツリ―に初めて行った。展望台まで昇って見た。”東京ってこんなに広いんだ!”と驚き、うれしかった。 友人に誘われて「新装東京駅」にも行った。「上野動物園」のジャイアントパンダにも会った、可愛かった。

美術館巡り、神社・仏閣巡りをして、歴史にも興味を持つようになった

「高松塚壁画館」「高松塚古墳」「春日大社」「法隆寺」「飛鳥寺」など、遠出もできるようになった。

初めての国体観戦(スポーツ祭東京2013)

「馬術競技会」を目の前で観戦することができた。人馬一体となり、障害を乗り越える凛々しい姿に感動。応援にも力が入った。最高の気分。

2020年「東京オリンピック」開催が決定!

“日本を誇りに、希望・元気、若い方々に幸多く有るようにと願う。祈る”とのメモが。 ◎「勉強」って考えると、私たちはすぐに学生時代を思い出し、何かテーマを決めて、学校に行って、先生から難しいことを学ぶことだと思いがちだが、Mさんのように『身近にある物・人・できごとすべてから学べる』ことを、そして『自分のペースで』『関心のあることから』始め、それを広げていって(と言うより、楽しくなると次々に自然に広がっていく)いるうちに、『深みが出てくる』ものだということを教わった気がします。 ◎Mさんのますますのご勉学とご健康を祈りながら、あのにこやかな笑顔に見送られて、お別れしました。

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