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「こんなはずじゃなかったシニアライフ」第11回「講師デビュー(2)」

元気シニアビジネスアドバイザーの原沢修一です。
「こんなはずじゃなかったシニアライフ」第11回目の原稿お届けします。

第11回「講師デビュー(2)」

最初の5分

当日の受講生は12名。自治体の職員とスタッフの見守る中、途中10分の休憩を挟み2時間の講座は始まった。「最初の5分間をうまく乗り切るとスムーズにいきますよ」と丸山さんからは言われていた。私は開き直って臨んだせいか不思議と緊張もなく受講者の前に立ち、講座を進めていった。多分最初の5分を何とか乗り切れたのだと思う。しかし休憩後の後半30分過ぎた頃用意した資料が時間内に終わりそうにないことに気が付いた。
頭の中でカットする部分を考えながら最後の15分は少し、はしょり気味になってしまった。ペース配分がうまくできず用意していた内容の70%くらいしかできなかったような気がする。あっという間の2時間のデビューであった。
丸山さんが言うには「初めての時はほとんどの人は時間が足りなくなる。時間配分を考えずあれも入れたい、これも入れたい、と内容を詰め込みすぎる傾向があるから」だそうだ。確かにそうかもしれない。私の場合も当てはまる。2時間では終わらない内容だったのかもしれない。数日後、自治体より送られてきた講座のアンケートを丸山さんから見せられた。可もなく不可もなしといったところか。丸山さんの評価はというとまあ及第点とのことだった。背中を押してくれた桜井さんにはもちろん報告した。

嬉しかった再度のオファー

一か月ほど経ってから丸山さんから連絡が有り、前回と同じ自治体から退職直後の男性を対象とした講座のオファーがあった。テーマがテーマだけにきっと主催者側も私の年齢からちょうどいいと思ったのかもしれない。そうはいっても何を話したらいいのか。キャリアカウンセリングが専門の私としてはこの手のシニアの生き方に関することなどできるのだろうか。どうしたらいいものか弱気の虫が頭を持ち上げる。ここでまた桜井さんに登場願う。彼女が言うには「原沢さんが退職後体験してきたことを話せばいいのよ」と。この話を丸山さんにすると「私もそう思う、実体験だから説得力がある」と。二人にそう言われ気が楽になった。しかし受講者が私の体験談などに興味を示してくれるのだろうかと不安に思いつつ資料の作成に取りかかった。

見事にはずれた私と主催者の思惑

主催者側のチラシには講座の対象者として「定年を控えた方または定年退職直後の方」となっていた。特に男性のみとはなっておらず「ご夫婦でもどうぞ」と記載されている。
当然、私も主催者も団塊の世代を中心とした男性が受講するものと思い込んでいた。
ところが、ふたを開けてびっくり2日前の集計で30名位の申し込みがあり、それも全員女性とのこと。予想外の事態発生にあわてた。当然私の資料は男性を意識して作成していた。丸山さんは「こういう事態もありうることで、臨機応変に対応しなくちゃね、これもいい経験よ。」と落ち着いて涼しい顔。そして女性向けに資料を作り変えるように指示があり、協力してもらいながらなんとか間に合わせた。
もう一つ問題があった。受講者が予想していた人数よりも多かったことだ。講座の中でグループワークなども予定しており一人ではとてもさばき切れない。これも予想外のこと。すべて経験などと悠長なことを言っていられない。何とかしなくては!

この道を行こう

受講者が全員女性、それも30名。原稿は女性用に作成し直した。問題はグループワークである。1つのグループに6人ずつとして5つのグループができる。一人ではさばき切れない。できの悪い講師初心者は丸山さんに当日都合をつけてもらいファシリテーター(まとめ役)として講座に参加してもらった。市の職員にも手伝っていただき今回は時間内に用意しておいた内容をなんとかやり終えることができた。帰り際に受講者の一人から「楽しかった」言われ市の担当者からも「みなさん楽しまれていましたね、ありがとうございました」と笑顔で言われた時には「良かった!」2時間立ちっぱなしで疲れたけれど報われた感じがした。帰りの電車の中で今まで味わったことのない何とも言えない心地よさが胸を覆った。「達成感?」「充実感?」とも違うなにか言葉では言い表せないような心地よさ。問題山積で始まった講座だったが今回は終わりよければ総てよしだ。そして講師をすることになったいきさつを思い出していた。「あの時にあの人に合わなかったら」そして「ランチを誘わなかったら」「あの時講師の話を断っていたら」私にとってこのちょっとした勇気が全く違う人生を歩むキッカケを与えてくれた。

最初の5分が肝心、講座は初めよければすべてよし!

第2の人生も同じ、退職直後が肝心!
 今までの延長線上の考えや行動では新たなことに出会うこともないし何も変わらない。本当は本人の気づいていない全く違うところに第2の人生や生きがいが存在するのかもしれない。

※次回、第12回「この道を行こう」

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