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定年後の働き方(日本元気シニア総研 代表 富田眞司)

(初出 2012年3月 「元気シニア時代への提言」シリーズより)

高齢化が進む日本、年金の支給開始年齢が延長されつつあり、定年後にすぐに年金が受給されない人達も発生していまさす。これからのシニアはそんな厳しい時代になることを覚悟する必要があります。定年後も収入がなければ、生活が維持できない人にとっては、定年後の仕事は必要不可欠になります。

昔は、「定年後はのんびりと余生を過ごす」なんて言われたが、寿命が長くなり、定年後の人生が20年もあると、のんびりではなく、どう生きればよいか、不安な老後になる人も増えるでしょう。

仕事があることが、生きがいに繋がる場合もありますの。それに、収入が伴えば、尚嬉しいですね

現に60~64歳の人が「65~69歳になっても仕事をしたい」と答えたのは全体の56.7%で、男性59.5%、女性52.3%といずれも半数を超えています。「70歳以降も仕事をしたい」と考えているのは全体が28.7%、男性が31.2%、女性が24.8%という結果が厚生労働省から発表され、シニアの働く意欲は強いことが分かりました。

同省は「年金のほかに収入が必要な人や、健康維持、社会とのつながりを求める人もいて、働き続ける動機が多様になっている」と分析しています。

働きたい人に働く場が提供できるような国策を期待しています。そこで、今回は定年後の働き方について、考えてみます。

定年後の働く選択肢は多いが、働く場は多くない

定年後の働き方については、選択肢は沢山あります。しかし、選択肢が多いからと言って誰でも、好きな道を選ぶことができるわけではありません。沢山の収入を得るには、それなりの能力が要求されるからです。

一方、不況で就職難の時代、若者に失業者が多いこの時代、高齢者に働く場はあまりありません。そこで、収入の多さ別で、働き方を分類して見ました。

A. 高収入が期待できる働き方

1. 定年後の継続雇用

収入を期待する人にとって、働く場は少ないのが現状です。定年前に勤務していた企業での再雇用の道があれば、それが最も近道となります。

もちろん、給与が下がることは覚悟しなければならなりません。専門能力が高くないと高収入は期待できないことを理解することが大切です。外資系企業のように能力給で採用される場合は別ですが、日本のように、年功序列、終身雇用の会社では、生活給と言う発想が給与ベースになっているからです。例えば、給与の中にある、家族手当、住宅手当などは、能力とは全く関係がありません。

つまり、日本の企業で支給される給与は、能力とミスマッチしている場合が多く、給与が多いからと言って、高い能力があるとは言えないことを理解しないと悲劇が起きます。

こうした状況にあるため、日本の企業は定年後の再雇用の場合、給与は定年前に比べてかなり低くなります。給与の7割支給なら、「よし」とします。給与の5割以下も、あり得ることです。「能力に見合う給与」ということで、理解しましょう。

再雇用で給与が減ったからと、会社に文句を言うビジネスパーソンもいますが、それなら、勤めていた会社に再就職を辞退し、自分で探してみることです。そうすれば、シニアの雇用に対する給与の実態が分かります。再雇用される人は、働きたくても働く場がない人から見ればラッキーと言えます。

2.専門能力を生かしたビジネス

二つ目が、専門能力のある人は専門能力を生かしたビジネスが可能となります。

(1)講師業

誰もが憧れるのが専門能力を生かして、人に教える仕事、「講師業」です。いろいろな専門能力があるが、講師としてビジネスできるのは、自分がもっている専門分野がビジネスとしての必要性が高いことです。例え、高い専門能力をもっていても、あまりにもニッチなジャンルでは、講座を開いても集客できず、講師ビジネスができなくなります。

一方で、専門能力を生かし、定年後、運よく大学の教授になった人もいます。経営ノウハウ、営業開拓、企画、管理(経理、総務など)、危機管理、Webなど、多くの企業で必要性が高い業務なら可能性が高いようです。

次に教えるノウハウも重要です。1.5時間程度の講演や研修に際して、「集客できるテーマ」、「講演内容のレジュメ」、「しっかりとしたテキスト」が必要となります。その上で、受講生に感動を与える講義が必要です。

さらに、講演を依頼されるには、経歴や実績も求められます。できれば、ビジネスパーソン時代に、企業、業界、ビジネスパーソン向けに実績があるといいですね。講師登録サイトに登録したり、大学のエクステンションカレッジに売り込むと、講師の依頼の可能性があります。

(2)執筆業

講師と同様に人気があるのが「執筆業」です。いわゆるビジネス作家などに仲間入りする方法です。ビジネス本の執筆や専門誌、業界紙などへの執筆という仕事があります。ビジネス本の執筆は、かなりの専門能力がないとできません。単行本1冊、約200頁もの原稿を書くだけのノウハウが必要になります。出版企画書を作成し、出版社へ提案し、採用されれば、ビジネス作家としてデビューできます。しかし、出版社への売り込みで成功する率は極めて低いのが現状です。

採用されるには、自分が書きたい本が売れる本であること、しかも、しっかりとした出版企画書を書くことが要求されます。出版社で採用されなければ、自費出版という道もありますが、費用がかかります。自費出版は50-300万円必要。単行本でなくても、専門雑誌への執筆も可能です。

(3)各種コンサルタント、顧問業

高度な専門能力があれば、企業顧問や各種コンサルタントも可能です。中小企業診断士、経営、危機管理、Web関連の専門、宅建やマンション管理士などの資格があるといいですね。

マンション管理士などは、シニアでも可能な資格で、マンションが多い都会でのビジネスの可能性はあります。営業関係では、ビジネスパーソン時代の人脈を活用し、新規開拓などができれば、ビジネスの可能性も高いようです。顧問は企業に採用され、顧問料をいただくことになります。コンサルタントの場合は、コンサルタント会社に登録するか、自分でコンサルタントビジネスを立ち上げ、自分で営業活動を展開することになります。

(4)専門能力があれば、現業での仕事や技術指導、能力指導など

技術者で手に職があれば、現業としての仕事ができます。さらに、技術指導や、能力指導などの育成する仕事があります。Web関係なら市場が成長しているため、ビジネスチャンスも多いようです。

B. パート、派遣ビジネス

特に際立った専門能力がなければ、パートや派遣で働くことになります。パートや派遣での仕事は、若い人や主婦との競合になるため、力仕事や接客などは難しく、シニアでできる仕事には限界があります。一方、介護や農業などのジャンルで、若い人が敬遠する仕事に挑戦するなら可能性はあります。

C.収入よりもやりがいのあるビジネス

収入よりも、社会貢献や社会との繋がりを求めたい人には、NPOやNGOに入って活動することができます。

(1)社会貢献でのビジネスチャンス

収入よりもやりがいを求める人には、NPOやNGOなど、社会貢献などのビジネスがあります。
全国に4万件もあるといわれるNPOで活躍するシニアも多いようです。

「NPO(NonProfit Organization)」とは、様々な社会貢献活動を行い、団体の構成員に対し収益を分配することを目的としない団体の総称。収益を目的とする事業を行うこと自体は認められますが、事業で得た収益は、様々な社会貢献活動に充てることになります。法人格の有無を問わず、様々な分野(福祉、教育・文化、まちづくり、環境、国際協力など)で、社会の多様化したニーズに応える重要な役割を果たすことが期待されています。

(2)趣味・スポーツの能力を活用するビジネス

写真、絵画、書道、料理、音楽などの趣味や、ゴルフ、テニス、アスレなど、スポーツなどで卓越した能力があれば、指導者として教えるビジネスがあります。カルチャースクールなどでは、多くの講座が開催されているので、講師の可能性があります。しかし、カルチャースクールは低価格の授業料が多く、その中から講師料が支払われるため、収入はあまり期待できません。

最近、元気なシニアは、定年後、起業して新規ビジネスを展開する人も増えています。そうした高齢者の起業に補助金を出す制度などもあります。

定年後も働くことで、生涯現役を目指すシニアが増えることを期待しています。

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