シニア・ビジネス探訪 第41回 COPDを御存じですか? (肺年齢測定体験)

元気シニアビジネス・アドバイザーの林野均です。 「COPD」という言葉を御存知でしょうか。「Chronic Obstructive Pulmonary Disease」、日本語では「慢性閉塞性肺疾患」と言われています。たばこの煙を主とする有毒物質を長期間吸入することによって生じる肺の炎症による病気です。主に肺胞系の破壊が進行して息苦しくなったり、しつこい咳や痰が続くようになり、日常生活に支障をきたすようになります。以前は、肺気腫と慢性気管支炎に分けて呼ばれていたようです。さらにCOPDは肺だけでなく、全身に影響を与えると考えられていて、併存症にも注意が必要です。日本では、2004年に報告された調査では推定患者数は約530万人に上ると発表されています。年齢が高くなるほどCOPDの有病率が高くなり、40歳以上の有病率は8.5%、60~69歳では12%以上とする調査結果もあります。WHO(世界保健機関)の統計では今後ますますCOPDの患者数と死亡率が高まると予測され、2020年には45歳以上の死亡原因の第3位になると予測されています。(ちなみに、第1位は「虚血性心疾患」、第2位は「脳血管障害」です) ところが日本ではCOPDを知っている人は3人に1人と認知度が低く、認知度を高めようと行政と医療学会の各組織、企業、メディアが一体となって認知と普及活動を展開、それが「COPD啓発プロジェクト」です。今回は、一般社団法人COPD啓発プロジェクト主催の「肺年齢測定体験会」を体験してきました。後援は日本COPD対策推進会議(日本医師会、日本呼吸器学会、日本呼吸ケア・リハビリテーション学会、結核予防会、GOLD日本委員会)、日本医学会です。 肺年齢測定には専用機器(スパイロメーター)を使い、大きく息を吸った後に一気に吐き出します。肺活量測定の要領です。最初の1秒間の呼気量と総肺活量を測定することで、気管支の閉塞状態を推測し、肺そのものの健康状態を調べます。その数字から統計上の年齢の何歳に該当するかを当てはめるのです。 COPD啓発プロジェクトとしては昨年は全国17カ所で実施しましたが、今年は東京都内で5カ所だけの実施のようです。でも各地方自治体で測定をしているところもありますので調べてみてください。 また、「独立行政法人環境再生保全機構」では無料のCOPD電話相談室を設けているようです。 【電話:0120-5980-14(祝日を除く月~土の10:00~17:00受付)】

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