一人でも健康で楽しく安心に暮らすには?     (研究委員 中井 潮)

 国立社会保障・人口問題研究所が2014年4月11日に発表した調査結果によると一人暮らしの高齢者は2010年に498万人、2035年には約762万人に増える予想となる。
 特に都市部で高齢世帯の一人暮らし比率が急速に高まる。地方から出てきた団塊世代が、配偶者の死別などで「独居高齢者」になるケースが多いとみられている。20年後の東京では、高齢者世帯の44%が一人暮らしとなる予想である。

 高齢者単身世帯や高齢夫婦世帯等において、死後相当期間が経過してから発見される飛散な孤独死が発生しており、この中には、健康状態や経済状況に問題があるにも関わらず、必要な行政サービスを利用できず、電気・水道・ガスなどの公共料金や家賃を長期間滞納するなど、社会的に独立した末に病死、餓死に至るケースがみられる。実際に私の叔母も近所に住んで居ながら、体調を崩し倒れてしまい一週間誰も気づかず他界しておりました。その時に気づけばという後悔とショックで辛い思いをしました。
 普段元気であっても突然起こるケースもあり、日ごろから近所の方や家族や友人とのコミュニケーションをとっていれば助かったかも知れないという事も多くあると思われます。
 元気シニア俱楽部の思いとしては、そんな孤独なシニアを一人でも少なくし、元気で楽しく生きがいのある人生を過ごして頂きたいものです。
 政府や自治体や民間企業が高齢者住宅の見回りなどを行っていますが、自分で健康管理やいざという時の備えも必要だと思います。そこで様々なサービスが開発されているようです。

■積水ハウス株式会社が開発した「スマートヘルスケアサポート」

sekisuiウェラブルセンサーで健康管理するシステム。装着する測定器、いわゆるウェアラブルセンサーを活用し、健康情報および活動状況をリアルタイムで測定。日本IBMのプラットフォームを利用した対話型HEMS(住宅用エネルギー管理システム)と連携させて、健康上のアドバイスや、食事の管理、空調調節、体調異常の発見などの健康をサポートするサービスを提供するという。
 装着するウェアラブルセンサーは、粘着型の使い捨てパッチ(約11cm)の形状で、体に貼り付けて使用するだけで、生体データをリアルタイムに収集。心拍数や呼吸数、表皮温度、消費カ ロリー、ストレスなどの測定が可能。 さらに、これらの測定したデータを分析して、睡眠時の状態を把握したり、転倒などによる怪我や意識不明状態の通知機能を提供したりするなど、適切なアドバイスや救助につなげるサービスを同社は目指すという。将来的には、住環境から健康や 食生活のサポート、医療介護の分野にまで機能を拡大する方針。
これからの孤独な高齢化が増えて行く中で、コミュニケーションが最も重要ですが、自己管理としては、ITを活用した管理も必要が出てくるのでしょう。

 

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