夫の定年退職 もしかして夫源病?  50代から要注意

(日本元気シニア総研 研究委員 岡本恭和) 就職後、会社一筋、会社のために家庭も犠牲にし、成果主義の導入で時には土日も返上。残業残業をしてなんとか管理職に昇進。ところが50代後半になると役職定年で、その後の出世の道は閉ざされるが我慢してなんとか無事定年。長年勤めた会社生活から解放され、しばらくのんびりしてみる夫、退職後、これといってすることのない日々が続く。家でごろごろしてこもりがちになり、妻がストレスに感じるという話をよく耳にします。 更年期障害とされる妻の様々な身体の異変の背景には夫の存在があるとして大阪樟蔭女子大学の石蔵文信教授は「夫源病」と名付けています。 妻が更年期障害でもう4~5年も苦しんでいて悩んでます。 fuge 画像出典 「夫源病のチェックリスト」 女性の更年期障害は、頭痛やめまい、口の渇き、肩こり、動機、腰痛、全身の痛み、胃腸の調子が悪くなるといった症状が知られています。これは、夫の何気ない言葉や行動からも引き起こされています。「女性ホルモンとストレスの度合のバランス」が崩れ妻が体調不良になってしまっている場合も多いのです。妻の不調様子を見て、夫もこころに不調をきたしてしまう場合もあるのです。 不源の引き金 (定年後の夫が起こしやすい行動) 生活習慣の変化 ・テレビのチャンネルを独占する ・妻の誕生日や結婚記念日を覚えていない ・定年退職した途端、妻にまとわりつく お金の問題 ・口癖は「誰に食わせてもらっているんだ」 ・立て替えたお金を1円単位で請求するようになる ・生活費を妻に渡さない 家事に無関心 ・暇なので几帳面に家の中のあら探しをする ・高熱で寝込む妻に「飯は?」と言う ・洗面台を使った後はビシャビシャ、服は脱ぎっぱなし、トイレも汚しっばなし 子育てについて ・子供の悪い点はすべて妻のせいにする ・自分を子供より優先しないと怒りだす。 ・子供に手をあげて脅す 両親の問題 ・妻の親の前だけ、いい顔をする ・姑がいいたい放題でも知らぬふり ・帰省先は夫の実家ばかり 上記項目について当てはまるものがあるかチェックしてみましょう。 夫源病は夫が50代の在職中からもみられるが、退職後の60歳前後の妻に急増中 「夫を職場に送りだすと、妻は外との付き合いを楽しんでいる。それが夫が定年退職すると夫の昼食を作ることになり、妻の外出を夫が拘束しようとする場合もあるという。」 不源病になりやすい妻のタイプは ①我慢強くて弱音を吐かない ②感情を表に出すのが苦手 ③几帳面で仕事、家事にも手を抜けない といった良妻賢母型に多いようです。 夫は、原因を認識してカウンセリングと妻の治療をしていかないと自身も妻もうつ病になってしまうかも知れません。 逆に「妻源病」もある? 妻の態度が夫のストレス源になることもある 妻が夫に対し言葉も含めた家庭内暴力をふるう場合もあります。 しかしそれももともとは夫の態度に原因がある場合が多いようです。 定年を考えるような年齢になると、子育てや仕事以外にも問題を抱えるようになります。 更年期障害と家庭内不和で苦しむ前に、健康管理と生きがいを持つために何をしたらよいか考えるべきです。50代からの行動が豊かで幸せな生活を続けていけるかの鍵ではないのでしょうか? 50代になったら退職後の生活設計を夫婦で話し合うべきでしょう。 参考 「夫源病のチェックリスト」マミー    「妻の病気の9割は夫がつくる」石盛文信著    中日新聞 2016.11.03 記事 (一社)日本元気シニア総研 研究委員 岡本恭和

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