病気にならないたった“4つの心得”NO4~低体温対策のまとめ~(理事・医療関係担当 研究委員 松尾厚二郎)

 人が病気になる原因は、たった“4つの要因(低体温、低酸素、栄養不良、自律神経失調)に帰着されるという医学的知見のうちの一つ、低体温からの脱出、つまり“基礎体温を恒常的に上げる”大切さとその方法について、前回までに記してまいりました。

第4回は、その為のまとめをし、次の第2の病気の要因である“低酸素状態の意味とその対応策”を示す序論とします。

★基礎体温を上げるには筋肉量を増やす鍛錬をすること;

 基礎体温が上がれば血流が良くなり、低体温による様々なダメージが解消され、特に酵素が活性化され、そして大切な免疫力が向上します。

その為には、体温(熱)を作り出す最大の役割を担う筋肉を増やし、基礎代謝を活発にすれば体温が自動的に上がることを理解し、ガッテン頂けたものと思います。

また筋肉は使わないと、鍛錬しないとドンドン減ってしまうことから、日常生活の中で無理なく継続的に取り入れられる方法を示しました。

★筋肉量を増やし、鍛錬する日常的な方法;

 睡眠の重要性、充分な水分摂取、ウオーキング、正しい姿勢、フルーツ・新鮮な野菜の摂取の大切さ等、良い生活習慣を実践する「理想の体温アップの一日」を、前回は提案いたしました。

 要約すれば、脳から筋肉への経路を鍛える、この為に何を何回とかの質と量が大切になります。

 運動に関しては、ウオーキング、水泳、自転車、ゴルフ等の具体的な続けられる自分に合ったメニューを持つことが大切です。それには仲間とかグループでやることが継続のポイントにもなるでしょう。また社交ダンスなども、良い緊張感を持ち、異性との接点も有り優れた運動と言えるでしょう。

 ウオーキングの場合を例にとれば、歩き始めの5~10分間はちょっとおっくうに感じても、40~50分たつと快い気分になります。鎮静作用のある神経伝達物質「ベータエンドルフィン」が脳の中で作られるためと考えられています。

 快適に感じてさらに歩き続けると痛みが出てきたり疲労が残ったりし、翌日に運動する意欲をそいで逆効果になる、つまり程ほどにが良いことになります。

  最大心拍数の220から年齢を引いた数字の7~8割の値が運動の止めごろで、50歳なら119~136、70歳なら105~120になる。135を超える運動はできるだけ避けた方がよいようです。

★健康寿命の延伸は国家財政破たんを救う;

 このような健康増進プログラムに参加した人は、運動習慣の無い人と比較した結果で、実に一人当たり年間3.5万円もの医療費削減効果が図れた、との調査結果が有ります。本人のQOL向上は勿論、医療費膨張を抑制する事にも寄与出来るのです。

 次回は、病気になる2つ目の要因である「低酸素状態の意味とその対策」について、皆様と一緒に考えて参ります。

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