シニア世代だから出来る社会貢献を探す (世話役 田村昭)

1. シニア世代でも困っている人を援けたい・・・。

人生を振り返る世代になると、今まで考えても出来なかった社会貢献とか人道支援貢献とか出来ないかと考える様になります。そんなに余裕は無いけどお役に立ちたい・・・でも何が有るのか、出来るのかどうしたら良いのか分からないというのが正直な所です。

寄付してもどう使われているのかが分からない、途中で消えているのではないか?との懸念もある。シニアの思いを叶える手段はどこにあるのか? 私の実体験を紹介したいと思います。

2. いきなり飛び込んだ人道支援の世界・・・。

知人のNGO事務局長に思い切って声を掛けて見ました。「私にでも出来ることは有りますか?」との質問に、事務局長は「その人の持つ能力や出来ること、時間で沢山の選択肢が有ります。まずはそう思って声を掛けて頂いたことに感謝です。」とのこと。思いっ切り心のハードルが下がりました。NPOとNGOの違いも良く理解して無かった私ですが、まずは広報とファンドレイジング(資金調達のことですね)のお手伝いをさせて頂くことになりました。私の企業での経歴を考えて決めて頂いた様です。

社会貢献には山の様に選択肢があると思いますが、やはり百聞は一見にしかず、人道支援の現場でその現実に触れる機会になりました。結局8ケ月ほど、週に数日都内の事務所に通ってお手伝いをしました。

3. 厳しいNGOの現場とそこに働くスタッフの現実

NGOは主に国際的な活動をする非政府組織です。非営利で困難に直面している人が有れば自発的にその地域に向かいます。支援対象は人種、国籍、宗教を問いません。

セーブザチルドレンや国境無き医師団などが有名ですが、米国の様な寄付社会で潤沢な資金を有するNGOは少数で、政府の委託を受けて活動資金を頂くもの以外は全て自分たちの経費を自分たちで集めねばなりません。資金調達に励まねばならない理由があるのです。一方で世界では、シリア難民など助けを必要とする人たちはますます増加しているのも現実です。このNGOでは海外7拠点、東北1拠点で活動を実践していますが、そこで働く派遣スタッフはほとんどが30前後から40まで位の若者です。

上記理由から処遇は決して恵まれていません。しかし、若い頃からの“困っている人を援ける仕事に就きたい”という崇高な思いで参加し、厳しい現地に派遣されるスタッフには心から感心し敬意の念を抱きました。

4. 体験して学んだこと

手伝う、寄付する、モノを買うなどの貢献の手法は多様です。余っている資金を有する方は寄付による税法上の控除も使えます。ただもっとも大切なのは、関心を持つこと、支援の場に足を運ぶことと思います。私にとっての価値は、知らない世界を学んだこと、素晴らしい人々に出会ったことです。まずは関心を持つこと、参加して見ること、そしてその体験を通じて、自分が学び変化したこと、これが収穫でした。

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