家の中で楽しむサイクリング(その1)「脳の健康維持にも最適な楽しみ方」(世話役 木下敬史)

自転車の楽しみ

サイクリングは、「有酸素運動」、「全身運動」、「ひざへの負担が少ない」、「マイペースでできる」など、シニアの健康維持には最適なスポーツの一つです。そんなことから、自転車の楽しみというと、やはり、アウトドアスポーツとして「軽快に外を走る」ことを思い浮かべると思います。でも、家の中にいるときでも楽しみがたくさんあることを忘れていませんか。自転車で外を走るのが「体の体操」とすれば、家の中で楽しめることは、言わば「頭の体操」です。体だけでなく脳の健康維持にも一役買ってくれるはずです。

私にとって、自転車の楽しみは、「爽快感」、「達成感」、「観光」、「計画」、「地理の体感」、「記録と記憶」と色々あります。

(1)「爽快感」は、何といっても自転車の一番の醍醐味でしょう。自転車で走って外の新鮮な空気を吸い、頬に風を受け、汗をかき、心地よい疲れを感じることです。スポーツをする心地よさともいえます。

(2)「達成感」もやはり体を動かして得られるもので、ある距離を自分の足で走りぬいたこと、行きたいところへ行ったことなど、後で振り返って感じる満足です。

(3)「観光」は、もちろん普段行けない土地を訪れ、そこの風景・史跡・風物などを見たり、人々と触れ合ったりと、誰もが楽しめることですよね。

(4)「計画」は、事前に行くルート、場所、景色などを想像する楽しみです。

(5)「地理の体感」。次の耳慣れない言葉だと思います。私の造語です。これは、自転車で走ることで、自分の中でバラバラに存在している地点が頭の中でつながることです。そして、自分が移動して見て回った地域が連続する一つの体験空間として頭の中に形づくられ、その地域全体がストンと腑に落ちることです。そうなれば、振り返ったときの達成感、満足感は倍増します。

最大の魅力は、何といっても屋外を走るときの心地よさでしょう。でも、実は、それだけでは、とてももったいないのです。上に挙げた自転車の魅力の中には、家にいるときにでも十分楽しめることがたくさんあるのです。

家の中で達成感を味わうとは

家にいて達成感が味わえるのはどんなときでしょうか。私の場合、一番は、地図の上に線で引かれた自分の足跡(車跡?)を眺めることです。自分がこの距離を走ったのだなと思うだけでうれしくなります。同時に、そのときに見た景色、道路の状態、苦しい坂道、天気、初めて訪れた観光スポット、出会った人々など、様々なことが思い出されます。ゆったりとして、そんな思いに浸っているとついニヤニヤしてしまいます。

私はときどき、昔走ったツーリングのときの地図と記録を引っぱり出してきて見ています。今でも、鮮明に憶えていて、何回見ても飽きないのは、若いときにやったカナダ横断自転車旅行(1980年)です。もう何十年も経ちますが、今でも鮮明に憶えています。地図を見ると、むちゃくちゃな暑さ、寒さが体感として蘇ってきます。旅行中会った人々との会話も、ところどころではありますが思い出すことができます。

(詳しくは、「55歳からの生きがい創造サイクリング」をご覧ください)

私のカナダ横断自転車旅行の走行ルート

私のカナダ横断自転車旅行の走行ルート

さて、まだまだ家の中で楽しめるサイクリングはたくさんあります。続きは、また次回以降で紹介します。

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