「歩くって、何と素晴らしい!」—散歩のすすめ—
主任研究委員 福永邦昭氏より
昨年9月、突然「心不全」で緊急入院する。
長年走り続けてきた不用意なツケだった。心臓病の専門医は検査結果を<心臓機能の50%低下は、その原因の1つに『過度な運動』>と厳重に警告された。
以後代わりに秋から始めた『朝散歩』は、新型コロナウイルス感染禍でも人との接触は避けられ『健康と学ぶ』一石二鳥の効果が得られる。昨年暮れ出会った本『病気の90%は歩くだけで治る!』(長尾和宏著・「山と渓谷社」刊)でも実証された。
『朝散歩・目黒川を行く』
第1回(全26回)
『朝散歩』を始めて3ヶ月後、昨年(2019年)年末、医師長尾和宏著の『病気の9割は歩くだけで治る』に出会った。新聞広告で知ったが、実は本の題名よりサブタイトルの<歩行が人生を変える29の理由>と広告文の<歩行は脳を変えて、人生を変える!>のインパクトで衝動買いした。
著作の中から特に自分が歩いて体感したその効果と注目すべき数か所を抜粋し書かせて
頂きます。
■ 歩いて自立神経を整えること。歩けば腸内環境が良くなる。腸が変われば脳を変える。
17年前に映画製作に失敗して己を失ってしまった。その後の6年間はドン底人生で、不安、緊張、ストレスが溜まり自立神経はバランスを崩し、食欲はなく胃腸がおかしくなる。精神科医に通い薬漬けの日々に人生を諦めかけていた。しかし毎日歩くことでプラス思考に転じ「意識改革」をすることができた。
■ 歩ける限り歩く。歩くことで免疫力が上がり治療に耐えるからだができる。
昨年秋の「心臓疾患」発覚後、注意していることは《適度な運動》だ。免疫細胞の中でも「ナチュラルキラー細胞」の活性が高まるが、年齢不相応なハードな運動はかえって免疫力」を低下させる。私は10年も走っていたので「活性酸素」が増える一方、運動のつもりが逆効果で心臓機能を低下させてしまった。
■ 朝日を浴びながら歩けば、体内時計が整って良性の睡眠ができる。
朝日を浴びるとメラトニン(睡眠ホルモン)が脳から分泌、夜になると脈拍、体温、血圧が下がって自然な眠りに入ることができる。朝散歩をする前まで寝る時間は毎日0時だったが、歩行を始めてから22時30分には床にはいるよう努めている。好きなジャズを聴きながら2~3曲中には寝てしまう。朝は体内時計が自然に5時には起こしてくれる。朝、太陽がカーテンの隙間から差し込むとウキウキ、散歩モードになる。
これから連載する『散歩のすすめ』は、〈新型コロナウイルス感染〉拡大により外出自粛をせざるを得ない状況になって朝なら人との接触は殆どなく《散歩》をもっと楽しめるだろうとfacebookに投稿した2020年4月から6月分を抜粋したものです。