シニアのつぶやきその19 【七十歳死亡法案可決】を読んでみました。 高齢者問題を、深刻に但し前向きに語ろう。

シニアビジネスアドバイサー      坂本好高です。 タイトルに触発されてネット書店で購入しました。読み物として批評するつもりはありません。 介護が必要な高齢者の問題を中心?に、其々の考え方や行動が全てハッピーエンドで結ばれる物語でした。

『七十歳死亡法案、可決』(幻冬舎文庫) 垣谷美雨 / 著 【タイトルは刺激的だが、介護が必要なある高齢者と家族のオムニバス?】

 評価は別として、ハードカバーの中古品は1円+256円(送料)という出展品が多くありました。 その中から購入しましたが、最近大型書店の平台に親書版が展示されていたので、それなりの支持があったのだと思いました。 小説ですから、捉え方は作者の主観で構わないと思います。只該当世代としてはこのタイトルを使うなら1名の高齢者とその家族が主人公となりが悩みながら、ハッピーエンドで完結する内容には違和感が大きく感じられました。 シニアとしては、最大数であり今後現れる事は無い団塊世代層を語る時には、オムニバス形式であっても、喜怒哀楽を含めて多様性が必要と感じました。 小説を書き降ろす能力は無いとしても、総研の会員として又当事者として思う事、感じた事を、述べて見たいと思います。 その1ですシニア層の保有金融資産が、国民全体の50%以上を占めるという事実と、実際を検証する。 日本の個人金融資産は1,500兆円とも1,600兆円ともいわれています。この数字は日本銀行の「資金循環統計」で確認できます。 日本銀行の資金循環統計(2014年6月速報値)によると、個人は1,645兆円の金融資産を持っています。その内訳をみると874億円は現預金です。 リスク性の資産である投資信託と株式は、それぞれ82兆円と86兆円となっています。それと普段はあまり意識しないのですが、個人金融資産には441兆円の保険・年金準備金が含まれています 。 (日本銀行「資金循環統計(2014.9)」) 個人の金融資産は1,600兆円以上もあるのですが、355兆円の負債もあります。302億円の貸出(個人からすると借入)のうち196兆円は住宅ローンです。資産から負債を引いた個人の純資産は1,290兆円になります。 個人は巨額の金融資産を持っていることがわかります。 年代別にみた貯蓄額 個人金融資産1,600兆円のうち、その多くを60歳以上のシニア世代が保有しているといわれています。実際どうなのか、総務省の「家計調査」(2014年6月)で年代別の貯蓄状況を見てみましょう。 【個人の金融資産の年代別割合は、1645兆円】 ■世帯主年齢別の構成比率 世帯主が60代と70歳以上の比率は49.4%となります。貯蓄額がシニア世代に多いのは、もともと世帯数が多いことも影響しています。 私も当事者の一人ですが、実感は正直に言ってありません。 でもこれから多くの時間を過ごす次の世代に、親として祖父母として言い遺す事出来る事は、金融資産だけで無くもっと多様な事が有ると思います。 先ず資産を思いに変えて、次の世代にメッセージを、伝えたいと思いました。 シニア世代一人一人が、物語の主人公になりませんか? その2です。 私の物語は、終活を家仕舞いで終わるシニアです。 貴方の収入や金融資産?どう使われますか? 腹八分!懐かしい言葉ですね。ダイエットなら八分以上に、 節食に心掛けて、お金と時間を使うと思います。 収入や金融資産の八分は、では残り?の収入の2分と金融資産の2分を、 自分の趣味や良いと思う事に、積極的に使いませんか? 人生もラストランに入り、ゴールも其々見えてくる年代です。 私は70歳になります。訃報のニュースで、少し年上少し年下の、 各界著名人が他界されることが気になりだしました。 腹八分の余命を考えれば、後10年前後を思い描いて使い切るのが、 其々の八分(私は6分以上を目指しています)と考えて、 後は遊興費(古い人間ですので)や社会へのお返しに使いきります。 気持ちよく使えば、1,290兆円×50%(高齢者保有資産?)の、 20%=129兆円が、社会にお金として回る理屈になります。 私達団塊世代は、その数と不均衡であっても総体的な金融資産を、どの様な始末で退場するか時代に問われると思います。 昭和~平成と、それまでの価値観と将来への期待で今が有ります。 親や社会から伝えられた価値観の変更を、余儀なくされそうな時代に、 抗うより、時代に寄り添って行(生)きませんか? 生き方とその使い方により、社会への大きな影響を与えながら、退場する事は、 そのまま家族や地域社会に、貢献する事になります。 次回は、【お金の使い方はオレオレ主義に徹底しよう!仮題】を、予定しています。  

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