シニアビジネス探訪 第60回 高齢社会フォーラムin東京
元気シニアビジネスアドバイザーの林野均です。
第20回「高齢社会フォーラムin東京」が開催されました。
主催は内閣府、後援は文部科学省、厚生労働省です。
最初は、日本私立学校振興・共済事業団理事長で、慶應義塾学事顧問でもある清家篤氏の基調講演でした。
65歳以上の人口比率の変化を追いかけてみると、日本は2000年頃にドイツ、フランスを抜き、現在では世界に類を見ない高齢化社会になっています。その高齢化社会を長寿社会として喜べるようにするためには、基本となる健康寿命を伸ばすことが必要になります。
健康寿命と平均寿命の変化を追いかけてみますと、男女とも平均寿命にともなって健康寿命も伸びていますが、その差はあまり縮んでいないようです。その差がゼロになった時が「PPK(ピンピンコロリ)」が達成された時ということになるでしょう。
病気になってからの医療費を増やすのではなく、病気にならないための投資を増やす必要があるということです。
また、個人・企業・社会の活力の源は職業寿命です。そのためには労働力人口の見直しが必要ですし、生涯現役社会が必要となります。
しかしその生涯現役社会の実現を阻害しているのは現状では企業側にあると言わざるを得ません。
シニアを低賃金労働者と捉えるのではなく、戦力として捉える企業側の意識の変化が望まれます。
基調講演の次に内閣府による高齢社会対策説明があり、その後3つに分かれての分科会でした。
第1分科会は、NPO法人高齢社会をよくする女性の会副理事長、沖藤典子氏をコーディネーターとした「人生100年時代、いつでもどこでもチャレンジ」
第2分科会は、株式会社三菱総合研究所プラチナ社会センター主席研究員、松田智生氏をコーディネーターとした「海外から見た日本の高齢社会」
第3分科会は、公益財団法人ダイヤ高齢社会研究財団研究部主任研究員・工学博士、澤岡詩野氏をコーディネーターとした「通い続けられる、通い続けたい『憩いの場』とは」
それぞれの分科会終了後、一同に会しての総括があり、フォーラムは終了となりました。