シニア・シネマ・シリーズ 第6回『人生の特等席』
元気シニアビジネスアドバイザーの林野均です。元気が出るシニア・シネマ紹介の第6回目は、クリント・イーストウッドの「人生の特等席」。
http://wwws.warnerbros.co.jp/troublewiththecurve/
2012年アメリカ映画
監督:ロバート・ロレンツ
製作:クリント・イーストウッド、他
出演:クリント・イーストウッド、エイミー・アダムス、他
【ストーリー】
家庭を顧みず、メジャーリーグアトランタ・ブレーブスのスカウトマンとして生きてきたガス(クリント・イーストウッド)は長年名スカウトとして腕を振るってきたが、ここのところ年のせいで視力が衰えてきていた。球団からも引退を宣告される。妻を亡くしたあと疎遠になっていた娘のミッキー(エイミー・アダムス)は33歳になり弁護士としてキャリアを築きつつあった。(女の子なのにミッキーと名付けたのは名バッター、ミッキー・マントルから名前を採ったから)。そんなミッキーだったが、父親を心配して最後のスカウトの旅に同行することにした。
基本的には父と娘の再生の物語です。でも男が年をとるとはどういうことなのかがよく描かれています。象徴的なのは、朝目覚めてトイレに行くシーン。なかなか排尿できずにうなるところは身につまされる人も多いんじゃないでしょうか。そしてあくまでも頑固。自分に自信があるがための頑固さです。積み上げた経験があるから自信を持つのでしょうが、それが過信になっては世間に嫌われるだけですよね。謙虚さは忘れないようにしたいものです。
監督のクリント・イーストウッドは『YAHOO! JAPAN 映画』のインタビューで年をとることについて質問され、こう答えています。
『少なくともある時点までは、失うよりも得ることの方が多いよ。多くの知識や経験を得ることができる。もちろん、年を取る大きな秘訣(ひけつ)は、今の時代に追いついていくということだ。うまくアプローチすれば、年を取ることはとても楽しくなりうることがわかったんだ。もし、座って鏡を見つめて「これはひどい」と思っていたら、幸せにはなれない。年を重ねても、新しい人々に会って、新しいアイデアを得ることができるんだ。学ぶのを決してやめることはないんだよ。それが、僕が映画の仕事を続けている理由の一つだ。映画をやって何か新しいことを学ばなかったことは一度もない。』
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