シニア・ビジネス探訪 第38回 チョコレートで健康に
元気シニア・ビジネス・アドバイザーの林野均です。
先日、一般社団法人日本スイーツ協会(辻口博啓代表理事)主催の交流会に参加しました。
そこで行われたのが辻口代表と夕刊フジの特別版の肝臓・肝炎特集にて名医8人の一人として紹介され、糖尿病とチョコレートに関する書籍も多く出版されている栗原毅医師(栗原クリニック東京・日本橋院長)の対談、「予防医療時代を迎えて-チョコレートはなぜ貢献できるのか-」。
チョコレートが健康にいいという話は最近よく聞きますし、より深い研究も進んでいるようです。
栗原先生によりますと、糖尿病、もしくはその予備軍は増えていますが、誰でも手軽に習慣にできる対策法として高カカオチョコレートの摂取が注目されているそうで、栗原先生は食事前に食べる“チョコ・ファースト”を推奨しています。栗原クリニックはメタボリックシンドロームなどの生活習慣病の予防と治療を目的としており、糖尿病患者も多いのですが、その人たちに“チョコ・ファースト”を勧めたら、みるみる改善したそうですです。これには先生自身も驚いたそうです。チョコレートの原料、カカオに含まれるポリフェノールの血糖値を下げる作用はよく知られていますが、それに加え、高カカオのチョコレートを習慣的に摂取すると、糖尿病の発症リスクに大きく関わるヘモグロビンA1cの数値も下がったのだそうです。
実はチョコレートはせんべいよりも太りにくいのだそうです。太る原因はカロリーだと思われがちですが、摂りすぎで太るのは“糖質”の方なのだそうです。
カロリーが高いチョコレートですが、カカオ70パーセントのものだと、糖質は100gあたり約33g。一方、せんべいの方は100gあたりの糖質は82gと、約2.5倍も多いのです。
カカオが70パーセント以上の高カカオチョコレートには
①善玉コレステロールの増加
②糖尿病・高血圧の改善
③脂肪肝の改善
④認知症の予防に働きかける…などの働きがありさらに、虫歯の原因になるようなイメージがありますが、むしろ、
⑤歯周病の予防にも効果があるそうです。
「いわば高カカオチョコレートは万能のサプリメント。全ての人に習慣にしてもらいたいものです」と栗原先生は仰っています。
*栗原 毅(くりはら・たけし)氏
北里大学医学部卒業。医学博士。消化器内科、特に肝臓病学を専攻し、40年間臨床にたずさわる。
東京女子医科大学教授、慶應義塾大学特任教授を歴任。2008年より現職。
遠隔医療のパイオニアであり「血液サラサラ」の名付け親としても知られる。
脂肪肝、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病の予防や啓蒙活動に力を注いでいる。
著書に『脂肪肝はちょっとしたコツでラクラク解消する』(河出書房新社)
『チョコは糖尿病によく効く、ヘモグロビンA1cがこんなに下がった』(主婦の友インフォス)。
『おいしい高カカオチョコ健康レシピ』(主婦の友インフォス)など多数」
