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減少する働く人口、元気シニアの活用で乗り切れる(元気シニア時代への提言 36号 2014年4月号)(日本元気シニア総研 代表 富田眞司)

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働く人口が急減する

働く人と失業者を合計した労働力人口は2013年に6577万人となりました。この数値をもとに、内閣府は2060年に向けた長期の労働力人口予測をまとめました。それによると、出生率が大幅に回復し、北欧並みに女性や高齢者の労働参加が進んでも、約50年で1170万人、労働力人口が減るとの結果になりました。

女性活用などが進まない場合、減少幅は2782万人に拡大するといいます。女性や高齢者の労働参加が全く進まない最も悲観シナリオの場合、労働力人口は2060年に3795万人と今より42%減少する試算になっています。

働く人口をカバーするのは、女性、シニア、海外労働者、ニート

このまま進めば日本は大変なことになります。では、どうすればこの課題が解決するのでしょうか。働く人口を増やせばいいのです。

読売新聞が2月22-23日、人口減対策について全国調査を実施し、その結果が新聞に掲載されました。
その一部を紹介しますと、労働力を増やす方法として
★女性の比率を増やすべきだ・・・・・・・・・・・・・・・・82%
★高齢者の比率を増やすべきだ・・・・・・・・・・・・・・・77%
★外国人労働者をもっと受け入れられるべきだ・・・・・・・・37%
があげられました。
この質問にみるように、労働力を増やすには、大きく三つの方法しかありません。

国は8割の人があげた女性労働者の増加に注力しています。気になるのは、女性はすでに多くの女性が非正規雇用を含め就業していることです。待遇改善や管理者登用などが最も大きな課題と思われます。

一方、外国人労働者をもっと受け入れられるべきが、4割近くあげられています。ただ、外国人労働者の受け入れには、言葉、文化、日本社会の受け入れ態勢など多くの課題が残り、国が受け入れを決めても、実施には多くの時間が必要になります。

元気シニアを活用することが最も有効である

では、残った高齢者の比率を増やすことはどうでしょうか。調査でも8割近くが増やすべきとしており、調査でも有力な労働力として期待されています。現に、日本の65歳以上の高齢者が働く人の人口が636万人に達し、働く高齢者が増えています。

この数値は就業者全体に占める割合が初めて1割を超えました。少子高齢化を背景に欧米の主要国の1~5%を上回っており、日本が高齢者雇用で世界に先行していることがわかります。

また、この数値は日本の65歳以上の3186万人の約20%にも達しています。もし、仮に高齢者の半数が適切な職場があれば、働く可能性があると推定すると、まだ、30%に当たる約900万人の働き手潜在需要があることになります。

今、実際に働きたいが、働く場がないと、嘆いているシニアもたくさんいます。働く高齢者が増えれば労働者人口減の影響を補い経済成長ができるほか、働くことで高齢者の納税者が増えるだけでなく、元気になる高齢者も増えることで医療費削減にもつながります。まさに「一石三鳥」です。

課題は大きい

そうはいっても、65歳を過ぎた高齢者に働いていただくには、多くの課題もあります。体力、ビジネス能力、人間関係などの課題を克服する必要があります。筆者も73歳でビジネスを継続していますが、雇用されているのではなく、自分の体力に合わせて、講演、執筆などを行い、フルには働いていません。

1. 体力の問題

高齢者になると、体力が衰えるため、フル稼働は厳しくなります。特に、70代後半の後期高齢者と呼ばれる時期になると、体力の衰えが目立ち、医療費も増加してきます。対策としては、パート勤務や、体力に合わせた勤務体制が必要になります。

2. 能力の問題

年功序列、終身雇用の中で定年を迎えたシニアの多くは役員、部長など管理者という立場になっています。現場での実務をしていない実務能力を持たない高齢者が多いのが実態です。Webスキル、経理実務、海外実務、営業実務、マーケティング実務などの新しい職場で、実際に使える能力があるかどうかが気になります。対策としては、高齢者の再教育や能力に見合った仕事をしていただくことです。

3. 人間関係の問題

最後に人間関係でも課題があります。一流企業、大手企業で役員や管理者を経験した人たちの上から目線が気になります。ビジネスパーソン時代は部下に命令や、指導をしてきた高齢者です。若い人と同じ職場で同じ仕事をするとなると、同じ目線で働けるかが重要な課題になります。何げないところで、「つい若者に注意したり、命令する」など、上から目線が出ると、同じ職場で一緒に働くことができなくなるからです。

対策としては、若者と同じ職場で仕事をしないこと、例えば、高齢者は組織で仕事するような職場では仕事をしない。また、若者と同じ目線で話すことができるような再教育を受けることです。

これらの課題が解決できれば、元気シニアの活用が、働く人口をカバーできる最も有効な手段と考えます。

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