「こんなはずじゃなかったシニアライフ」夫婦編 第15回「それがなにか?」

元気シニアビジネスアドバイザーの原沢修一です。 今回15回目「こんなはずじゃなかったシニアライフ」夫婦編 お届けします。

「こんなはずじゃなかったシニアライフ」夫婦編 第15回「それがなにか?」

専業主婦1日の仕事

退職直後、妻との潤滑油になればと思い、なにか家事を手伝おうと考えた。何をしようかと、ひとまず妻の1日の行動を観察することにした。まず私の朝食を出す。私が食べ終わって朝刊を読んでいる時に自分の朝食を食べる。朝食の片づけが終わると新聞折り込みのスーパーのチラシを全部見る。その中からおそらく夕食の材料や特売品などをチェックしメモを取る。8時になるとNHKの朝ドラを見てから洗濯、その間に掃除をする。(掃除機をかけるときは音がうるさくてテレビの音も聞こえない。時々掃除の邪魔だとさえ言われる)洗濯機が終わりを告げると洗濯物を2回のベランダに持って行き干す。(一度持ってみたが脱水していても結構重い)そして夕方は混むからと午前中にスーパーに買い物。返ってくると私がいるときは昼食の用意。いないときは適当な時間に適当なもので済ましているのだと言う。(この昼食の用意が一番煩わらしいと聞いていたので今はほとんど昼食を家では食べないようにしている)昼食の後、少し時間があるので朝刊を読み、午後3時頃になると洗濯物を取り込み、今度は風呂掃除、それが終わると夕食の仕込み、そして夕方の5時になるとゆっくりと入浴、我が家の一番風呂は妻なのです。風呂から出て6時になると夕食作り。7時に妻と二人で夕食。食後のかたづけ、食器洗い。お茶を飲んだ後、洗濯物のアイロンがけ、9時頃にやっと家事から解放され自分の時間。ここから我が家の居間のテレビは妻専用となる。もちろん出かけるときも、友達とランチをするときもある。他にもいろいろあるだろうがこれが妻の平均的な1日である。これにプラスして子育てがあったのだ。結婚以来ずっと同じことの繰り返しの専業主婦であった。ただ同じことの繰り返しではなく妻なりに変化を求め工夫をしてきたのだろうけれど、あらためて主婦の大変さが解ってきた。

家事見習い

少しでも妻の手助けになるべく、まず意外と大変そうに見えた風呂掃除を手伝うことにした。やはり浴槽がきれいだと気持ちがいい。妻に「掃除が終わったよ」と言うと、「ありがとう」と一言。この言葉を待っていたし、それにモチベーションになる。もっと言えば「きれいになって気持ちいいね」と言ってくれたらさらにモチベーションが上がる。次の日も同じように風呂掃除をした。しかし妻から出た言葉は「明日はやらなくていい」と冷たい一言。「どうして?」と聞くと、洗い残しがあり結局自分で、もう一度洗ったとのこと。「それならそうと言ってくれればいいの」にとムッときた。このことをまた女性陣に話すと笑いながら「まず手伝ってやるという感覚は奥さんとしてはムッと来るのよ」手伝った後に「やった感」を出されるともっとムッと来るそうだ。(見返りやねぎらいを求めてはいけないことはわかってはいるのだけれど)「風呂掃除に限らず奥さんは結婚以来ずっと家事をしてきたプロ。手伝うなんて気持ちじゃなくこれからずっと担当する覚悟で、奥さんにちゃんとやり方を教えてもらい、家事見習いから始めるべきよ」「食器洗いしかり、掃除しかり家事のことはすべて任せきりだったのだから」

これからは「やった感」(見返り、ねぎらい)は出さないようにしよう。 家事は黙っていてもごく当たり前にしてくれるものと考えていたし特別な思いはなかった。ゆえに感謝やねぎらいの言葉などかけたこともなかった。たまに家事をしたからといって、妻に言わせれば「それが何か?」なのだろう。 次回第16回は「女の不満のメカニズム」 バックナンバーはこちら

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