病気にならないたった“4つの心得”~その2~(医療分野担当 研究委員 松尾厚二郎)

前初回では、人が病気になる原因はたった“4つの要因(低体温、低酸素、栄養不良、自律神経失調)に帰着される、との医学的知見の概説を致しました。今回はそのうちの一つ低体温からの脱出、つまり“基礎体温を恒常的に上げる大切さと方法について”記します。

★体温を上げれば、全てがうまくいく

基礎体温があがると血流が良くなる、ストレス、低体温でダメージ受けていた細胞にグルコースのエネルギー源が供給され、酵素が活性化され、免疫力が向上するのです。

この細胞レベルでのストレスの解放は、脳の視床下部に伝達され、自律神経、ホルモンに良い情報がもたらされ、体全体の機能が正常化される・・・のがその原理なのです。更に大切な酵素は、1度体温が下がれば30%効率が落ち、免疫力・自然治癒力が低下します。逆に1度上げれば、免疫力は5~6倍も高くなるのです。(斎藤真嗣著:「体温を上げると健康になる」など)

★筋肉量を増やせば、体温は自然と上がる♪♪

基礎代謝が活発なことの大切さは、それが体温維持に大部分使われるからです。例えば基礎体温が1度高くなると、基礎代謝が大きいために、寝ていても30分のウオーキングの効果があるわけです。

体温(熱)を体の中でつくりだす最大の役者は、筋肉です。だから筋肉を増やせば基礎代謝が上がり、そして体温が自然に上がることをまず理解しておきましょう。

筋肉は使わないと、鍛錬しないと、ドンドン減っていくのです。宇宙飛行士が地上に降り立ちフラフラするのは、無重量で筋肉に負荷がかからなくて、骨と筋肉が急速に衰弱するからです。(宇宙医学ではバネ仕掛けのマシンを2時間以上も使わないと筋肉の維持ができない)良く理解できますよね。

★筋肉を鍛錬する大切さ

一つの方法として、出来るだけ速く可能な限り最大のスピードで筋肉を動かす、ウオーキングの前に全力でダッシュする。神経回路を鍛えるトレーニングにもこの意識が必要で、脳トレよりも筋トレです。筋トレにより脳の中枢が刺激され、体温がアップされ、結果的に脳トレになる、この実行順序を理解しておきたいものです。日常の事故防止、ボケ防止、男性機能の維持回復にも、きわめて大切だということです。

この筋トレは、毎日より三日に一回位が好いのです。筋トレで傷ついた筋肉細胞が修復する過程が無いと逆効果になります。しかもこの過程では、例えば筋トレ前にはアミノ酸をとる(手軽にはバナナが最高)、トレーニング後にはたんぱく質を10分以内に摂る(たとえばチーズ)、これで効率よく筋肉が増えるのです。屋外で筋トレが出来れば最高です。紫外線により骨が鍛えられるからです。骨と筋肉が強化されないとすぐに怪我をしてしまい、寝たきりにもなりかねないのです。カルシウムの摂取と併せて大切なことでしょう。

さて、次回はこういうことを日常生活で実践できる「理想の体温アップの一日」をご紹介しましょう。

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