2. 定年後の30年間をゴルフと旅行とウォーキングだけで過ごせるか?【コンサルタントや講師になって「充実感」と「収入」を手に入れよう」】

【コンサルタントや講師になって「充実感」と「収入」を手に入れよう」】 ~定年からのセカンドキャリアにチャレンジ!~

(株)戦略コンサルティング研究所 鈴木誠一郎 1412koshi1

2. 定年後の30年間をゴルフと旅行とウォーキングだけで過ごせるか?

自分の好きなように使える約11万時間が目の前にあるということは、あなたにとって大きなチャンスであると言えます。会社という枠組みからやっと解放されて、すべての時間をあなたの自由に使うことができるのです。ここで新しい自分やライフワークを見つけ充実した日々を送ることができれば、これからの20年~30年間はきっと楽しく満足感に満ちたものとなるでしょう。 歴史を紐解いてみれば、定年後の人生で大きな業績を残した人間は少なくありません。例えば、造り酒屋で生まれたものの50歳で江戸に出て測量学を学び、71歳で初めて日本地図を完成させた伊能忠敬はあまりにも有名です。75歳で書いた小説がベストセラーになったという元銀行員もいます。 むろん、こんな素晴し過ぎる業績を狙う必要はありません。あなたがこれまでやりたいと思ってもなかなかできなかったことや、あなたが一番充実感を感じることができることにトライすれば良いのです。それができるだけの時間がたっぷりとあるのですから。「よし、じゃあオレもひとつやってみるか」という気が湧いてきませんか。 誰しも定年を迎えた後、「濡れ落ち葉」とか「わし族」、「引きこもりオヤジ」と呼ばれたくはありません。それは筆者もまったく同じです。しかしながら先輩諸氏や周囲の定年された方々を見渡してみると、それがなかなか難しいことがわかります。 時間がたっぷりあることから「趣味」を持とうと考えて、カルチャースクールやコミュニティサークルで学ぶ方もたくさんいらっしゃいます。絵画、陶芸、写真、木彫、墨絵、社交ダンス……、たくさんありますね。さらに奥様と海外旅行やゴルフ、ウォーキングをされる方もあるでしょう。四国に行ってお遍路さんをしてみようとする人、全国百名山を踏破してみようとする人、地域のボランティア活動に精を出そうとする人……、定年後の生き方は本当に十人十色と言えると思います。 これらのものは、どちらかというと内向きな感覚を覚えるかもしれません。「会社」を定年になったからといって「世の中」まで定年になってしまったわけではありませんね。可能であるならば趣味やサークル活動だけではなく、どこかに「社会的なつながり」をしっかりと維持しつつ、趣味にもいそしむという生き方が、この「長丁場」をより充実し満足できるものにしていくのではないでしょうか。 現在は物質的な豊かさよりも精神的な心の豊かさがより求められてきている時代だと言えるでしょう。精神的な豊かさとは人それぞれで一概には規定できませんが、そのひとつには、「人から必要とされている」、「人の役に立っている」という感覚ではないかと思います。 人とのつながりが無くなってしまうと、自分が必要とされていないのではないかと錯覚してしまうようなこともあるかもしれません。これはとても寂しいことですね。人はこのような気持ちを持つことに慣れていません。特に仕事人間だった元サラリーマンにはなおさらでしょう。 でも安心してください。定年後のあなたには約11万時間という長大な時間が味方になってくれているのです。それはあなたが既に身につけている潜在能力を引き出し活用していくことによって、定年後も人とつながっていくことが十分可能になっていくのです。 そこで定年を迎えるあなた、既に定年を迎えておられるあなたに、ぜひおススメしたいのが「コンサルタント」や「講師」として世の中に出ること、つまり「コンサルタントデビュー」や「講師デビュー」なのです。今や時代のニーズもあり「コンサルタント」や「講師」という立場は非常に「敷居が低く」なっています。世の中が、経験豊富な人から話を聞きたい、知恵を知りたい、技術を教えてほしい、知見を伝えてほしいという多種多様なニーズとなってあらわれてきているからです。このニーズに対して「コンサルタント」や「講師」として、あなたなりに応えていくことで社会としっかりとつながることができるのです。 あなたは、これまで40年間にそれに値する知識や能力、経験、技能を蓄積してきているのです。私が定年後のあなたに「コンサルタントデビュー」や「講師デビュー」を強くおススメする大きな理由はここにあるのです。あなたには「コンサルタントデビュー」や「講師デビュー」するだけの「資格」が備わっているということです。 身につけている知識や技能や経験を人に「伝える」という行為は、頭をフルに使います。それこそ前頭葉の活性化にダイレクトに役立ちます。また人からは感謝されます。「教える」という行為を通じて、若い人たちから感謝されるだけでなく、彼らと接する機会を持てるようになるので感情の若々しさも保つことにもつながります。 最近の研究によれば、物事を考えたり理解したりするのに必要な言語性知能は歳を取ってもあまり落ちないということがわかったそうです。それどころか、脳の中心に位置する「海馬」という部位は、なんと60歳を過ぎてから内部神経線維が最高密度になり始め、驚くことに80代後半までその最高密度状態を保っているということが最新の脳科学研究で明らかになっています。 古より、「長老」と呼ばれるお年寄りは、たとえ腰は曲がっていても「知恵」や「知見」と呼ばれるものに関しては、常に村中で一番であったがゆえに長老と呼ばれ多くの人々から敬われていたのでしょう。それもたとえ年老いても「海馬」が最高密度状態であったがゆえにそのような立場になっていたのでしょう。 脳機能と身体機能を維持継続し老化を防ぐには、それらを常に使い続けることが重要だと言われています。脳でいえば前頭葉に刺激を与え続けることが大切なのだそうです。すなわち、定年後にも目標や何らかの生きがいをちゃんと持つということです。それが前頭葉に刺激を与えるのだそうです。 そういうなかで「教える」という行為は、その行為すべてが脳活動の機能維持に寄与するというわけです。次にあなたに「講師デビュー」を強くおススメする理由を具体的にみていきましょう。(続く) 執筆 (株)戦略コンサルティング研究所 鈴木誠一郎 経歴 立教大学経済学部卒、日産自動車株式会社に28年間勤務する。 営業部、マーケティング本部、企画部、地域戦略部、系列ディーラー経営に取り組む。 ・日産系ディーラー出向時代に店長となるが6ヶ月連続で店舗目標の未達状態に陥り、営業部長から180日間、毎日罵倒され続け体重が12キロ落ちる。 ・「マッキンゼー&カンパニー日本支社」と日産自動車との共同プロジェクトにおいて、日産側チームとして参画する。 ・国内最大手のコーチングファーム「コーチA」との企業活性化共同プロジェクトに参画する。 ・日産系ディーラーの業績改善コーチングに取り組み、万年49位の業績低迷店を、10ヶ月後に「トップ3」店舗に導く。(後に書籍「うなずき力」として出版される) ・その後、日産自動車を退社し、BMWジャパン専属の経営コンサルタントとなる。チーフコンサルタントとして全国のBMW正規ディーラーの業績改善に取り組む。 ・国内最大手電動バイクメーカー「テラ・モーターズ(株)」からオファーがあり、同社の国内市場戦略コンサルタントとなる。 ・TV番組「マネーの虎」にレギュラー出演していた南原竜樹社長より、日本旅館再生に向けたコンサルティング会社の専属コンサルタントとして協力依頼がくる。 ・現在までに、一般企業と自動車ディーラーを合わせ約200社の企業現場コンサルティングを実施し、独自の「SRIコンサルティングメソッド」を開発する。 ・30年以上にわたり培ってきたコンサルティング知識やノウハウを若い現役コンサルタント、講師、コーチの方々に伝授したいとの想いから(株)戦略コンサルティング研究所を設立。既に約170名の現役コンサルタントのコンサルティングを実施している。 代表著書 「定年前後の人のための「講師デビュー」入門」 「チーム力が全てを変える!最強チームを作るリーダーの条件」 「うなずき力 部下のやる気を引き出すオヤジ管理職マニュアル33」 「ビジネスで成功する人が身につけている”気くばり”の極意」 「フェイスブック時代の本当に価値ある人脈づくりの法則」 「若い人がキビキビ、ワクワク動き出す!上司のためのコミュニケーション技術」

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